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ショボい生活

 午前6:15起床。曇り。また今日も、やや寒いか? ハーフパンツはよして、通常のジーンズで出勤。
 電車中の読書はルソーの『孤独な散歩者の夢想』。ルソーとは? 200年ほど前のフランスの思想家だ。『孤独な散歩者~』とは? 「ツレえよなぁ、人生って」という本だ。
 ルソーの『エミール』とか『社会契約論』なんかは、中学高校の歴史や倫理社会の教科書にも出てくる。前者は教育論、後者は政治学の定番、名著とされるものだ。
 が、50歳の時に書いたこの『エミール』のお陰で、ルソーは世間から迫害されることとなり、フランスを出、奥さんと一緒にヨーロッパのあちこちを転々とするハメになった。その内容の一部がキリスト教の教会から嫌われたためである。これは教科書には出てこない。
 しかし50過ぎてのそういうことって、そりゃ辛いだろう。そのボヤきの書が『孤独な散歩者~』である。散歩しながらグチるわけだ。
 2年生の講義。ディスアファレンテーションについて説明する。ディス…? これは最近、アチラ(アメリカ)で流行っている(らしい)、カイロプラクティックの新しい理論である。
 カイロプラクティックはかつて、背骨のズレを矯正するもの、と主張されてきた。が、これは今日、考え方として既にずいぶんと古い。背骨がおかしくなって腰痛や頚部痛になるのは、背骨の「動き」が失われるからである、というのが昨今の一般に受け入れられているカイロプラクティックの病理モデルである。ちなみに背骨のズレをサブラクセーション、動きの喪失をフィクセーションもしくはブロックなどと呼ぶ。
 ところで背骨が動かなくなることの何がいけないのか? そこを上手く説明するのがディスアファレンテーション理論である。さすがにこれ以上は踏み込めないなぁ。続きが気になる方は大川学院へどうぞ。
 夕方、なか卯でカツ丼を食べ、五反田図書館まで足を伸ばして柏瀬宏隆『鬱力』を借りる。予想に反して蒸し暑く、汗みずくになる。
 と、100円で500ml缶を売るソフトドリンクの自動販売機を発見。珍しい。さすが図書館の近く。通常の経済原則が成り立っていないということか。そんなわけないか。
 マウンテン・デューを買って歩き飲み。たまらんゼ、このショボさ。しかし最近特になんだが、こういうショボい状況が嫌いではない。出費100円で、これだけ運動もできて、手には本まである。
『孤独な散歩者~』の「第5の散歩」(第5章)でルソーが、パリを追われ、とある孤島で2ヶ月ほど隠れて過ごした時のことを細かく描写している。簡素に暮らすことの賛歌だ。
 昨年の夏に、友人が軽井沢に持つ別荘に泊まらせてもらったことがある。一番楽しかった思い出は、その近所のキャベツ畑を、山を眺めながら、散歩したこと。一番嫌だったのは、ガイドブックに載っていたレストランで、お腹が減っているのに、待たされたこと、だなぁ、やっぱり。

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