自営業って
午前10:30出勤。いつもの品川から五反田までの通勤道の一部、そのすぐ横でマンションが建設中。逃げ場所もないような狭い道のすぐわきで背の高いクレーンが作業しているのは、ちょっと恐い。
ということで、また裏道経由で歩く。写真の道だが、これも風情あるでしょ。行き止まりになっていそうで、なっていない。
夏休み明けのどさくさでスタッフのスケジューリングを手違いし、今日はボク一人で学院の全てを切り盛りするハメとなる。4~5年前、学院を始めたばかりの頃は、しかし、いつもこんなだった。たまにしかかかってこない電話も、受けながら授業をやったものだ。
が、今これをやるとさすがにキツいね。また今日は特に、明日が学校説明会なもので、その参加申し込みの電話が多くて往生した。宅急便のおにーさんは土曜でも来るし、消耗品の在処もさっぱり分からず、ティッシュ一箱出せず。
まあ楽しいこともある。朝、たった一人で教室に入り、電灯のスイッチを入れる。物音といえば自分がかける掃除機の音やら、ガタゴトと椅子を動かす音やらのみ。手を止めれば完全な静寂。駆け出し治療家の頃を思い出す。
これが楽しいのか? うーん、嫌いではないですねぇ全く、こういう状況。自分に、しかも奥の方まで、還れるひとときというか、まあそんな感じがあって。こんな感性の人間って、多分、根が自営業者に向いているのだろう。
授業。講義は変形性股関節症について。先天性股関節脱臼、あるいはそれの程度の軽いものである股関節亜脱臼を、幼児期の適切な治療なしに放置すると変形性股関節症となりやすい(分かる?)。つまり、はまりの浅い股関節の人は、成人後、比較的早い時期に股関節が痛くなりがちである、ということだ。
実技は、いわゆるR2手技の復習練習。1年生の時に、少なくとも形は既にマスターしたはずの手技を、ちまちまと復習するのだ。
ボクが学生から施術を受け、あーだこーだ言う。また、学生同士で施術させ、お互いにあーだこーだ言い合わせる。形を忘れかかっている人はそれを思い出し、既にそれができている人は、さらに高いレベル、願わくばそのまま仕事に使えるレベルに近づくことを目指せばよい。なかなかよいのだ、反復練習は。
我々の手技はスポーツと同じである。やり方や手順への精通は、ほんのスタートラインだ。形ができることと、それを仕事で使えることとの間には、綺麗に素振りができることと、時速140kmで飛んでくる球をとらえてヒットやホームランすることぐらいの開きがある。スポーツマンが年がら年中、アホウみたいに同じ様な動作を繰り返すのをボクらは見習わなくてはならない。
教室の戸締まりも自分でやり、学院を出たのは午後10:30。ノドがあまりに痛くて、ついに夕食は明治ブルガリアヨーグルトのみ飲み込んで済ます。どなたか(腐食性)食道炎の治療薬、いやこの際もう何でもいいからとにかく痛みを楽にするような薬をご存じないだろうか。
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