1年生基礎医学/扁桃炎、アデノイド
水金の基礎医学の授業を担当している市原です。
ヒトの口の奥、ノドの周りには扁桃(へんとう)というリンパ組織がいくつかあります。リンパというと一般の方は「リンパマッサージ」などをイメージするかもしれませんが、そもそもリンパ組織は免疫機能であり、白血球の一種です。
簡単に言えば、ヒトの中の防衛隊ですね。その防衛隊の基地を扁桃というのだとイメージしてください。
ヒトの口や鼻は、外部から空気や食物を取り入れる重要な場所ですよね。重要な入口に防衛隊や警備隊を配置しているのが扁桃です。
ここには、口蓋扁桃、舌扁桃、咽頭扁桃(アデノイド)、耳管扁桃というリンパ組織で輪っか状になるような配置で存在し、医学的名前でも咽頭リンパ輪(ワルダイヤー輪)と呼ばれます。
咽頭にある検閲所って感じでしょうか?
ここで、細菌や雑菌などを退治するよう働くのですが、戦っている時に扁桃は腫れたり、赤くなったりし、体温が上がることも多分にあります。
子供の頃よく、「扁桃腺が腫れて、熱が出た。」なんて話をよくしますよね、子供心では「へんとうせんって、なんて嫌なものなんだ。」と思ったりしました。でも実は、扁桃腺が腫れて熱が出るのは、自分の免疫力(防衛隊)が病原菌などと戦ってくれている状態なのだと大人になってから理解したものです。
免疫力は、東洋医学の世界では気の5つの作用のうち文字どおり「防御作用」にあたります。
また、この防御作用を司るのは4種類の気の中の「衛気」というものです。衛気が主体となって、外邪(がいじゃ)から守る防衛作用活動を行います。
外邪は病原菌や細菌であり、衛気はリンパ球を含む白血球で、防衛作用が免疫力であると思っても良いと私は思っています。
東洋医学は、気・血・津液の滞りや不足からくる不調を調整する治療方法ですが、炎症などの場合、衛気が不足気味であれば補ったり、冷却機能が弱っていれば津液を整えることを適材のツボを考えて治療します。
東洋医学では未病という病気が発症しない前に、心身を整えておこうという概念がありますが、カイロプラクティックでは自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを整えるのが未病治に通じるものだと思います。未病の段階で常に心身を整えておくことが、扁桃をはじめとする免疫力がイザという時に充分力を発揮できるものだと思います。
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