カテゴリー「学院長日記(旧『人生七転八起』)」の174件の記事

いいんじゃない、別に

 横浜市の私立中学校の校長さんが、修学旅行中に飲酒し、近く「懲戒処分」されるという。しかも飲んだのは「三百五十ミリリットルの缶ビール二本」。ボクの修学旅行は熊本市立白川中学校時代、広島方面への旅であったが、夜なんて男の先生たち、結構飲んでできあがっていたが。
 この先生、楽天の元副社長さんである。民間人校長に採用されて、今年、同校に着任したばかりという。…。
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20051101-00000002-maip-soci-view-000 産経新聞が10月25日夕刊で、月とコウノトリを合成したニセ写真を載せて問題になった。この件で、当の写真記者は「懲戒休職2か月」、写真報道局の部長と次長は「出勤停止1週間」、局長は「減給」、取締役も「減俸処分」となったらしい。
 まあ合成写真はいいことではなかろうが、風景写真でしょ。しかもなかなか良い出来だ。人の顔をすげ替えて記事を捏造したわけじゃないんだから…。


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ペルーといえば

 元ペルー大統領のフジモリさん、日本で亡命生活をしていたが、この11月6日に極秘出国。現在、チリで拘束されている。
 しかし「極秘」というわりにはチャーター機を使っている。飛行機のチャーターって死ぬまでに一度でいいからやってみたい。なに、南米までとは言いません。大阪辺りまでで結構ですから。
 しかしそれでも相当高いだろう。フジモリさんの場合、どこからお金が出るのか不思議ではある。
 一部報道によると彼、拘束は計算ずくだそうである。少し前に収録されたというインタビューをテレビで見た。
「私は難しいことを解決することに興味があります」
「困難がなければ人生はあまり面白くないと思います」
 やっぱりいいこと言うねぇ、見た目は中小企業の係長みたいなんだけど。また言い方が淡々としているのが凄みを感じさせる(ただ日本語が下手なだけ?)。
 67才だが、日本人の彼女が39才とのこと。しかもつきあい始めたのが4年前だそうだから、日本に亡命(2000年)して来てすぐである。人を惹きつける力、あるもんねぇ。
「困難があるから人生は面白い」的な事、言うだけなら結構多くの人が言っている。が、それをあそこまで体現しちゃってる人となると希有だろう。

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またスロー

 大川豊『誰が新井将敬を殺したか』を読む。予想に反して実に面白い。
 その昔、ボクは、日本の大学2年生だった頃、テレビ東京というところでアルバイトをしていたことがある。同局が開局20周年ということで、その記念イベントとして『二十歳(はたち)のレポーター』というのを募集した。で、応募したら通ってしまった。
 当時の同局で唯一2桁の視聴率をとっていた『クイズ地球まるかじり』でレポーターをやった。「地球」と言っておきながらロケは全て国内という、同局らしい番組であった。その頃のボクの通常のスタイルであったパンチ(のような)パーマに革ジャンで、そのまま出演したら、司会の桂文珍さんに
「次に出てくる人は千葉の暴走族のような格好をしていますが」
 とやられたのが懐かしい。
 服部マコさんと一緒にペルーにも行った。『二十歳の青春・インカの謎に挑戦』という番組名まで憶えている。
 そんな日々を送っていたボクに、某番組制作会社の方から電話がかかってきたことがある。
「今度マッチとアキナちゃんに応援団の特訓をやらしちゃおうと思うんっすよ~。で、大川さんさぁ――」
 マッチとは近藤真彦さん、アキナちゃんとは中森明菜さんである。当時の2大アイドルにして、ロマンスを噂されていた二人だ。
 お気づきであろうか? テレビ局内のどこかで電話番号が行き違ったのであろう。大川興業総裁・大川豊氏とボクを取り違えておいでなわけだ、この方。
 そんな大川総裁(違うだろ)であるが、政治家ウォッチングが趣味とは知らなかった。実によく読み込んでいる。
 ビル・クリントンに最初に声をかけたのはヒラリーさんであり、それは図書館であった、などと言うエピソードが紹介されているが、これはクリントンの自伝『マイライフ』にある。が、同書は2004年初版だ。大川さんの『誰が――』は1998年に出ている。どこでこの情報を仕入れたにせよ、並みでないアンテナの張り巡らせようといえよう。
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 久しぶりに五反田で天下一品ラーメンを食べる。これも実にスローだ。とりあえず売れるから、手っ取り早く儲かるから、とかいう動機からは絶対に出てこない味だろう。実に独特であるからして、これを嫌いな人が少なくないのもよく理解できる。が、コアなファンが全国に相当数いるから、この会社も経営は安泰だろう。

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スロー

RIMG0015 五反田図書館の近所の自動販売機。100円でしかも500mlのソフトドリンクが並ぶ! 少なくともボクは余所では見たことないぞ、これは。
 阪本啓一『スロービジネス宣言』を読む。フードだけじゃなくてビジネスもスローで行こう! という本だ。
 スローとは? 時代の流れに逆らう、とかいうことではない。時代を読めないビジネスには潰(つい)える運命しか待っていないのであるから(鉄則)、スローもファストもない。
 ではスローなビジネスとは? 時代の流れを、お客さんのニーズを、ゆっくり眺め、とらえるような仕事のこと。もうちょっと言えば、お客さんをじっと観察し、で、彼ら彼女らはこんなモノを欲しいんじゃないかな~と先回りして考え、それに沿って商品を作って売ってみ、上手くいくようなら継続、要変更なら改良、受け入れられる芽がなさそうなら撤退と、そんな風に腰を落ち着けた仕事の仕方のことである。
「先回りする」のが肝心である。言われてやるんじゃ駄目。
 代表的なスロー・ビジネス商品として著者が挙げているものの一つがポカリ・スエット。同種の商品がその後に続いたが、それらと一緒に今だにポカリは売れ続けている。
 1980年の発売以前には確かにこの種のモノってなかった。大塚製薬のやったとことは、モノよりはむしろ、コンセプトの開発である。
 コンセプトとは? 「アルカリイオン」「体液と同じ浸透圧」「速やかにミネラルを補充」などといった、まあものの考え方ですな。そしてそれは決して売る側の独りよがりではいけない。それじゃ売れない。買う側が潜在的に持っていたニーズを、売る側が「先回りして」読むのだ。
 ボクならホンダのフュージョン、ヤマトの宅急便を挙げる。大きなスクーターってあったらいいな。家の玄関まで荷物を取り来てくれて、日本中どこでも翌日には届く小包ってあったらいいな。言われてみれば、であるが、確かにそういうニーズって、これらの商品の登場前からあった。
 ただそのニーズを持っている本人がそれを明確に認識していない。商品やサービスとして目の前に置かれて初めて「おおっ、いいねぇ」となる。
 だからスロー・ビジネスの極意は、人の心を読む技である。「人に優しい」商売とも言えよう。そしてそんな仕事はお客さんを幸せにし、企業も幸せにする。ロングセラーになるからねぇ、そういう商品は。
「面倒くさそう」とか思っちゃいけない。人の心の奥底にあるニーズを読む作業っていうのは、やってみるとなかなか面白い。しかも上手くアテれば儲かるってんだから楽しいじゃないですか、そういうふうにやったほうが、仕事は。

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奇妙な夢

 奇妙な夢を見る。高知空港内の滑走路の土地の一部を買い、で、その上を飛行機が通るたびに請求できる土地の使用料を、エクセルで熱心に計算している夢である。仕事のし過ぎじゃないかい?
 また午前9時の、早めの出勤。午前中、山手線が止まる。小梨さん、これに巻き込まれ、出勤は昼過ぎとなる。東京駅のホームで、線路上の架線が緩んでいたのだそうである。
 午前中散歩。新築マンション。生まれたばかりで肌がスベスベの赤ちゃんを眺めているようで、気持ちがいい。
 1年生の実技部分授業は脊椎の解剖学。
 夕食=鳥と里芋の煮物など。里芋が季節だね。好きなんです実は、これ。

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カイロプラクティックは内臓の病気を治すか?

 午前9時出勤。
 準本科2年生の授業後、午後6時から学校説明会。
Q「カイロプラクティックにも治せる病気と治せない病気があると思います。それぞれについて教えて下さい」
A「カイロプラクティックの「得意技」は、もちろん、筋骨格系の疾患です。筋骨格系の疾患とは、字のごとく、筋肉や関節に問題があるもので、腰痛、肩こり、頚の筋肉の張りを原因とする頭痛(緊張性頭痛)、五十肩などが代表的です。
 骨折はカイロプラクティックの禁忌とされます。禁忌とは? 触ってはいけない、という意味です。折れた骨は、しばらくは固定しなくてはくっつきません。だからカイロプラクティックの手技でいじってはいけないのは当然です。
 また急性期の感染症も、カイロプラクティックよりは薬物によって治療されるべきです。その原因菌が特定されていて、それをやっつける薬が開発されているのであれば、速やかにそれを使うべきです。ここにもカイロプラクティックの出番は、とりあえず、ありません。
 では慢性の内臓の病気や、未だ特効薬が開発されていない病気についてはどうでしょう? がん、胃潰瘍、肺炎、それこそ無数の内臓疾患がありますが、カイロプラクティックはこれらを持つ患者さんのお役に立つことができるのでしょうか? 答えは「留保付きでYes」です。
 一般にカイロプラクティックの手技は、疾患から来る痛みを和らげ、患部への血行をよくします。これが自然治癒力のアップにつながるわけです。自然治癒力とは? 体が勝手に病気を治す力ですね。
 我々自身の内にある自然治癒力を侮ってはいけません。折れた骨でもいつかはくっつくし、胃に開いた穴(胃潰瘍)だって塞ぐし、ウイルスだって大抵のものは白血球に殺されてしまいます。
 ご存じのように人間には撃退できないウイルスもあります。例えばエイズウイルスです。が、これにしても、自然治癒力が高い状態で生活していれば発症は遅れるし、発症してもよりよい状態で生活を続けることが可能です。
 カイロプラクティックでエイズが治るとか、エイズウイルスを殺すことができる、と言ったらウソになります。そんなことはできない。が、ヒトが自然に治ろうとする力に働きかけることによって、間接的に臓器疾患と戦い、多くの患者さんのお役に立てることは間違いないのです。
 人事を尽くして天命を待つ、が、カイロプラクティックの基本思想である、と言えます」

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ゆとり

 先日、Rくんが亡くなった。市立Z小学校に通う6年生の娘のクラスメイトである。脳性麻痺で、車椅子で登校するのを何度か見かけたことがある。
 彼は、医師が予測したより何年も長く、学校に行き続けることができた。先月は同級生たちと日光へ修学旅行にも行った。子供たちは、Rくんと一緒に修学旅行に行くことを「クラスの目標」としていたそうである。
 素晴らしいことだと思う。
 いわゆるゆとり教育に批判的な人は少なくない。確かにボクも、娘の学校の話など聞くと、驚いてしまうこともある。
 例えば通信簿の評価は、「できました」と「がんばろう」の2段階のみ。もちろん先生の絶対評価だから、全員「できました」もありうる。ボクらの頃は相対の5段階評価だから、5と同数の1があったわけで、そりゃ競争はこっちの方が激しくなろう。
 また、運動会には勝ち負けというものがないのだそうだ。駆けっこも、玉入れも、やるにはやるのだが、順位や点数を記録しない。だから勝ってバンザイも、負けてクヤシーもない。
 競争がない社会は堕落する、と「ゆとり」批判者は言う。が、Rくんと一緒に旅行することを自分たちみんなの目標にできるような子達が育まれたことには、「ゆとり」の力が大きかったろう。Rくんが医師が言ったより何年も長く学校生活を送れたのも、そんな友達に恵まれたからだろう。
 これが堕落というなら堕落結構。堕落じゃなくて、スローだよ、スローライフと、流行り言葉で切り返したっていい。Z小学校の子たち、オジさんは素直に羨ましいゾ。また彼らの将来にも全く悲観していない。科学技術が一通り行き渡った先の、より豊かな社会の担い手になってくれるだろうと信じている。
RIMG0005 Rくん、今度は温泉旅行でも行こう。下見でもしていてください。なに、百年もすればボクらもみんな残らずそっちの住人だ。写真は娘の友達によるRくんの似顔絵。
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RIMG0001 午前10:30出勤。2年生の授業=脊椎の機能解剖、頚椎の機能解剖。機能解剖とは? 解剖学が骨や筋肉の「単なる」暗記であるのに対して、体の各部の働きと構造を結びつけて考えるものだ。
 例えば、頚椎はこれこれの大きさであるが、その上に乗っている頭はこんな重さだ。これを胸椎と比較するとこうなって、だから頚椎は胸椎より負担が大きく、障害も生じやすい。障害っていうのは例えばこういうのだ――云々である。面白そうでしょ。
 続いて実技=リザルトパッケージをやって見せるのの(多分)最終回。次回からは(今度こそ)お互いにやってもらいます。
 リザルトパッケージとは? 動作テストをして、治療をして、また動作テストをするという一連の流れである。もちろん治療前と後とで動作テストに差がでなくてはならない、というか差を出すべく頑張るのだ。これも、単に型を憶えるのよりずっと面白い。

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ごぶさたでした

051104_103927_M 品川のいつもの通勤道。この間ツブれたイタリア料理屋さんのあと。ティーとリラクゼーションと、どっちなんでしょう? どっちとも?
RIMG0022 午前10:30ほどの遅出勤をしてみると、事務局では今日、新しく入るプリンター2台の据え付け作業中であった。学校だからして、印刷枚数が並みでない。平均をとってみると月に4万枚弱(!)。
 昨日は珍しく丸一日、PCのディスプレイを見なかった。そのせいか今朝は目が調子いい。どうせ午後になるとまた疲れてくるのだろうが。
 どうも老眼が始まったような気がしている(小さな字を追いづらい)。PCの文字設定も最近じゃ「最大」。そのうち眼科にも寄らなければ。
 目は悪いからねぇ、子供の頃から。近眼になったのが小学校2年生で、飛蚊症も中学の時には自覚していた。
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 和泉元彌さんが、3日の「ハッスル・マニア」(横浜アリーナ)で、本職のプロレスラー(鈴木健想)に勝ったそうである。
 決まり手は”空中元彌チョップ”。いいですねぇ、ものすごくシンプルなネーミングで。「ライダーキック」を思い出します。
 試合後、母・節子さんとともに記者会見。凄いぞ、「おかあさんといっしょ」に試合後の会見をやるプロレスラー! 感想を求められ、元彌さん
「今まで上がってきた舞台とまったく違う」
 そりゃそうでしょ!
 セコンドには「セッチー鬼瓦軍団」。うわぁぁ~。そしてセッチーの息子への評価は
「100点。非常によくできました」
 こ、これも、なんか。さらに元彌さんの今後のプロレス活動に対しては
「セッチーストップをかけた」
 どういうストップか? 面白すぎ。
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 ヤマト運輸の事務管理センター長が、経費を水増し請求するなどして、約5億7000万円を着服していたそうである。男性は懲戒解雇、業務上横領で警視庁に告訴される。
 ゴオク。普通なら孫の代まで遊んで暮らせるお金だ。その額になってやっと見つかったってことは、1億とか数千万の横領なら、まだ水面下に隠れている可能性、十分にあるってことか。古今の経営者中、ボクが最も尊敬する小倉さんのヤマトでも……世の中はかくも難しい。
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 10月生と4月生で一緒に受けてもらう講義「カイロプラクティック概論」の3回シリーズも今日でお終い。次回からはいよいよ背骨の解剖学→触診の練習、と進んでいきます。
 夕食=豚キムチなど。

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またオフ

 実妹と自宅近所の散歩などしてしまう。

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オフ

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